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南風<NANPU>について
『古事記』神武〜仲哀段、『日本書紀』神武〜神功段の意味と成立年代を探ります。
立命館大学名誉教授の山尾幸久先生は、古代日本の国家形成は、5世紀後半の雄略の時代に胎動し、6世紀中葉から本格化して、欽明の時代に世襲王権が成立すると考えておられます。
南風<NANPU>は、『日本古代王権形成史論』(1983年)の論点、「三輪山の神の複合性」「和珥春日の后妃の特殊な血統」「雄略朝の大王直属の臣下集団形成」「雄略朝の臣下集団と神武東征伝承の相関性」「顕宗・仁賢・継体朝の鉄資源供給集団の掌握」の周辺で気付いたことをもとに書いています。
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