出雲討伐– category –
『紀』崇神段の出雲討伐伝承について、実行者の吉備津彦・建諸隅の属性、『記』のヤマトタケルによる出雲討伐伝承、石上神宮の布都御魂神の成立、八岐大蛇伝承との関係を検討し、実年代を探ります。
-
熱田神宮摂社の氷上姉子神社
愛知県名古屋市緑区大高町に鎮座する氷上姉子神社は、熱田神宮の摂社で、『延喜式』神名帳の尾張国愛智郡に「火上姉子神社」とみえ、宮簀媛を祭神とします。 寛平2年(890)の「尾張国熱田太神宮縁起」に、次のような話がみえます。 ヤマトタケルは、東征... -
出雲振根の討伐
『紀』崇神紀60年7月条に、出雲振根討伐の話がみえます。 出雲振根という人が出雲大神の宮にある武日照命の神宝を管理していましたが、ある日、筑紫に出かけた留守に、弟の飯入根が崇神天皇の遣使として出雲を訪れた矢田部造遠祖武諸隅に神宝を献上してし... -
大和国高市郡の加夜奈留美命神社
『延喜式』神名帳の大和国高市郡に、加夜奈留美命神社がみえます。 加夜奈留美命神社は現在、奈良県高市郡明日香村栢森に鎮座しますが、江戸時代は葛神を称し、『大和志』がカヤノモリとカヤナルミの類似から式内加夜奈留美命神社に比定したものであり、異... -
尾張連による草薙剣祭祀
『紀』神代紀第8段本文に、草薙剣の出現についての記述がみえます。 時に素戔鳴尊、乃ち所帯かせる十握剣を抜きて、寸に其の蛇を斬る。 尾に至りて剣の刃少しき欠けぬ。 故、其の尾を割裂きて視せば、中に一の剣有り。 此所謂草薙剣なり。 〈草薙剣、此を... -
楽々福神社の孝霊天皇伝承
鳥取県日野川流域の楽々福(ささふく)神社に、孝霊天皇の悪鬼退治の伝承が伝わります。 日野川上流の鳥取県日野郡日南町宮内に、東楽々福神社と西楽々福神社が鎮座し、東楽々福神社は、大日本根子彦太瓊(孝霊天皇)・細姫(孝霊后)・福姫(孝霊皇女)・... -
吉備津彦の温羅退治伝承
吉備の中山の西麓に鎮座する吉備津神社は、『延喜式』神名帳の備中国賀夜郡に名神大社として吉備津彦神社と記されます。 社伝によると、吉備津彦命の5代の孫の加夜臣奈留美命が吉備の中山の麓に吉備津彦命が建立した「茅葺宮」という斎殿の跡に社殿を営み... -
石上神宮の起源伝承
石上神宮(奈良県天理市布留町)は、『延喜式』神名帳に「石上坐布都御魂神社」と記され、大和国山辺郡の名神大社とされます。 『姓氏録』大和国皇別の布留宿禰の項に、石上神宮の起源についての記述がみえます。 柿本朝臣同祖。天足彦国押人命の七世孫、...
1