応神誕生伝承– category –
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履中即位前内乱と応神誕生伝承の共通点
『記』『紀』に、5世紀前半の大王の即位前に起きた内乱の記述が複数みえますが、そのなかで、応神天皇と履中天皇の即位前内乱のあいだに、不可解ともいえる幾つもの共通点が認められます。 ① 磐余稚桜宮 『紀』神功紀3年正月条に、「誉田別皇子を立てて、... -
住吉仲皇子の乱
『記』『紀』に、去来穂別皇子(履中天皇)と住吉仲皇子の争いの記述がみえます。 『紀』によると、住吉仲皇子は、去来穂別皇子の婚約者の羽田矢代宿禰の娘の黒媛の家に、婚礼の日取りを伝えるために出かけて、去来穂別皇子の名を騙って黒媛と通じました。... -
津守連と阿曇連
『記』『紀』に、筑紫日向小戸橘檍原でイザナキが禊ぎをした時に、津守連が住吉大社で奉祭する住吉3神と阿曇連が志賀海神社で奉祭する海神3神がペアで生まれたことが記されます。 又海の底に沈き濯ぐ。 因りて生める神を、号けて底津少童命と曰す。 次に底... -
沙麼県主の祖内避高国避高松屋種
住吉大神が沙麼県主の祖内避高国避高松屋種に懸かって現れたことが、『紀』神功摂政前紀にみえる異伝に書かれています。 沙麼県主の拠点である沙麼県とは、『和名抄』の周防国佐波郡佐波郷であり、山口県防府市西佐波令・東佐波令にあたります。 「周芳の... -
住吉大神の出現と応神誕生
『記』『紀』仲哀段に、筑紫橿日宮で神功皇后が招き寄せた神の怒りで、仲哀天皇が絶命する話がみえます。 神は、熊襲討伐に出発しようとする仲哀天皇に、熊襲ではなく沢山の宝物がある朝鮮半島へ派兵するよう諭しました。 受け入れなかった仲哀天皇は神の... -
『紀』神功紀にみえる住吉大社の起源
『紀』神功紀元年2月条に、住吉大社の起源についての記述がみえます。 神功皇后が、瀬戸内海を難波へ向けて航海していると、船が海上で廻って進めなくなってしまったので、務古水門(武庫川河口域)に戻り、占うと、表筒男・中筒男・底筒男の住吉3神が、... -
鎮懐石伝承と応神誕生の地
『記』『紀』に、懐妊した神功皇后が新羅外征に際し産気を抑えるため腰に挟んだという「石」、いわゆる「鎮懐石」の話がみえます。 「石」の所在について、『紀』神功摂政前紀に「其の石は、今伊覩県の道の辺に在り」、『記』に「其の御裳に纏ける石は、筑... -
広田神社・生田神社・長田神社の起源
『紀』神功紀元年2月条にみえる、住吉大社の起源の話のなかに、広田神社・生田神社・長田神社の創始に関する記述がみえます。 神功皇后が瀬戸内海を難波へ向けて航海していると、船が海上で廻って進めなくなったので、「務古水門」(武庫川河口域の港津)... -
広田神社・生田神社・長田神社と天津彦根
『紀』神功紀元年2月条に、住吉大社の起源に付随して、広田神社・生田神社・長田神社の創始についての記述がみえ(→ 広田神社・生田神社・長田神社の起源)、次のような祭祀者の名が記されています。 広田神社山背根子が女葉山媛生田神社海上五十狭茅長田... -
坐摩神社と倭直・阿曇連
『延喜式』神名帳の河内国西成郡にみえる坐摩神社は、大阪府大阪市中央区久太郎町に鎮座しますが、現社地は、寛永年中(1624〜44)の遷座によるもので、旧社地は、大阪市中央区石町にある御旅所といわれます。 旧社地のあたりは、古代から中世にかけて、渡...
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