ヤマトタケル– category –
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伊勢国鈴鹿郡の忍山神社・布気神社
『延喜式』神名帳の伊勢国鈴鹿郡に、忍山神社と布気神社がみえます。 忍山神社は三重県亀山市野村に、布気神社(布気皇館太神社)は亀山市布気町に鎮座し、当該地域は、『和名抄』伊勢国鈴鹿郡神戸郷に属します。 2社は、1.64kmの至近距離にありますが、現... -
天之葺根神
『紀』神代紀第8段一書第4と『記』に、草薙剣を天に返す記述がみえます。 素戔鳴尊の曰はく、「此は以て吾が私に用ゐるべからず」とのたまひて、乃ち五世の孫天之葺根神を遣して、天に上奉ぐ。 『紀』神代紀第8段一書第4 故、此の大刀を取り、異しき物と思... -
天村雲と角凝
『紀』神代紀第8段本文(ヤマタノオロチ神話)に、草薙剣について次のような注がみえます。 〈草薙剣、此をば倶娑那伎能都留伎と云ふ。 一書に云はく、本の名は天叢雲剣。 蓋し大蛇居る上に、常に雲気有り。故以て名くるか。 日本武皇子に至りて、名... -
物部伊勢連父根
『紀』継体紀23年3月条に、物部伊勢連父根がみえます。 また、『紀』継体紀9年2月条・2月是月条・4月条・10年5月条・9月条にみえる「物部連」は、「名を闕せり」と記すいっぽうで、「百済本記に云はく、物部至至連といふ」と注があり、物部伊勢連父根であ... -
伊勢国鈴鹿郡・河曲郡と穂積臣押山
伊勢国鈴鹿郡・河曲郡(鈴鹿川中・下流域)について、5つの注目点があります。 ① 『延喜式』神名帳の伊勢国河曲郡に、大鹿三宅神社がみえます。 伊勢大鹿首の奉祭神とみられます。 鈴鹿川下流右岸、三重県鈴鹿市池田町に鎮座する大鹿三宅神社が式内社とさ... -
『紀』継体紀の穂積臣押山
穂積臣押山は、『紀』継体紀の3つの記事群に登場します。 ①任那4県割譲記事6年条②己汶・帯沙記事7〜10年条③多沙津記事23年条 田中俊明氏の研究によると、①②③は、6世紀前半の百済の加耶進出に関わる記述とされます。 百済は、5世紀末から6世紀初めにかけて... -
ヤマトタケルの白鳥陵
『紀』景行紀40年是年条に、ヤマトタケルの3つの陵のことがみえます。 ヤマトタケルは、終焉の地である伊勢の能褒野に葬られましたが、白鳥となって飛び立ち、大和の琴弾原を経て、河内の旧市邑に至りました。 そのため、能褒野・琴弾原・旧市邑の3カ所に... -
『紀』景行紀の穂積氏忍山宿禰
『紀』景行紀40年是年条に、ヤマトタケルの妃、弟橘媛が入水する話がみえます。 弟橘媛について「穂積氏忍山宿禰の女なり」とあり、51年8月条に、ヤマトタケルとのあいだに「稚武彦王」をもうけたことが記されます。 『記』は、弟橘比売がヤマトタケルとの... -
美濃国大野郡の勢力
『日本霊異記』上巻第2縁に、美濃国大野郡の男が女に化けた狐と通婚して、怪力の子が生まれ、美濃国の狐直の祖となったという話がみえます。(→ 美濃国大野郡の狐直伝承) 「狐直」という氏族は史料に見えず、大野郡の有力勢力をモデルとして架空の氏族名... -
美濃国大野郡の狐直伝承
『日本霊異記』(景戒編、弘仁年間(810~824)成立)は、116話からなる仏教説話集です。 116の説話(縁)は、ほぼ年代順に配列され、上巻第1縁から第4縁まで、日本仏教史の前史が描かれ、第5縁以降、日本仏教史の叙述が開始されます。 上巻第2縁に、美...
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